人間力

人間力とは「ご機嫌力」。ハラスメント予防の専門家・白石恵美子さんに聞く【対談】

人間力とは「ご機嫌力」。ハラスメント予防の専門家・白石恵美子さんに聞く【対談】

ハラスメント予防の専門家・白石恵美子さんが語った人間力の核心は、「ご機嫌力」、つまり自分の機嫌を自分で保つ力です。

不機嫌の原因は出来事そのものではなく、出来事への「意味づけ」にあります。

この記事では、立命塾の対談シリーズ「人間力アップアップ」から、経営者がすぐに実践できる感情の整え方を紹介します。

対談動画(約9分30秒)

2026年7月30日公開の対談です。

ゲスト紹介:白石恵美子さん(株式会社ハーモニークリエーション)

白石さんは、ハラスメントのない組織づくりに取り組むコンサルタントです。

企業向けのハラスメント予防研修、外部相談窓口、職場トラブルの調査から調停、その後の社員育成研修までを一貫して手がけています。

会社は2012年の設立で、それ以前から個人事業主としてこの分野に取り組んできました。

人間力とは何か?白石さんの答えは「ご機嫌力」

「人間力とは何だと思いますか」という問いに、白石さんは迷わず「ご機嫌力」と答えました。

自分の機嫌を自分で保つ力です。

白石さんは、いま日本中に「不機嫌な人が多すぎる」と感じているそうです。

生きていれば嫌なことも、思い通りにならないこともあります。

それでも不機嫌になるかどうかは、出来事そのものではなく、その出来事に自分がどんな意味をつけるかで決まります。

なぜ人は不機嫌になるのか?「意味づけ」の仕組み

対談で挙がった例が、何度言っても同じミスを繰り返す部下の話です。

多くの上司はイラッとして、「何回言ったらわかるんだ」と声を荒げてしまいます。

このとき起きているのは、「ミスが繰り返された」という事実に、「一回言ったら覚えるのが常識だ」「自分は軽んじられている」という意味づけを重ねることです。

白石さんはこれを「感情のコントロールのハンドルを相手に渡している状態」と表現しました。

「あいつのせいで俺は不機嫌なんだ」という理屈でいる限り、自分の感情の主導権は相手の手の中にあります。

一方、ご機嫌な人は出来事をまず事実のまま受け取ります。

「3回は言ったな」
「この人にはどう説明したら伝わるだろうか」
「どこでつまずいているのか聞いてみよう」

意味づけをせず、対処だけを考える。

相手を責める前に、自分に矢印を向ける。

白石さん自身、この考え方を実践し始めてから「イライラしなくなり、自分がとても楽になった」と語っています。

イライラした時の合言葉は「今ここ自分」

人が腹を立てるのは、だいたい次の三つだと対談では紹介されました。

「過去のこと」
「未来のこと」
「他人のこと」

「あいつは何回言ってもダメだ」は過去への怒りです。

「このままでは自分が上から叱られる」は未来への不安です。

「いつもあいつが悪い」は他人への意味づけです。

どれも、いちばん変えられないものに感情を注いでいます。

そこで白石さんが自分に言い聞かせているのが、「今ここ自分」という合言葉です。

イラッとしたら「今ここ自分」。

意識を現在の自分に戻すと、過去や未来や他人ではなく、いま自分が何をすればよいかを考えられるようになります。

また対談では、辻秀一氏の「ご機嫌とは単にニコニコ笑顔でいることではなく、揺らがず・とらわれずの姿勢、泰然自若の状態」という言葉も紹介されました。

経営者にとっての「ご機嫌力」

ご機嫌力は、内閣府が定義する人間力の3要素のうち「自己制御的要素」の、まさに実践形です。

詳しくは人間力とは?経営者に必要な資質と高める方法で解説していますが、経営者の感情のムラは驚くほど組織に伝播します。

トップが自分の機嫌を自分で保てるかどうかは、個人の気分の問題ではなく、組織の空気と意思決定の質に直結する経営の問題です。

聞き手自身も対談の中で、「相手にコントロールを渡している、という視点が刺さった」と率直に語っています。

まず自分がどんな場面で感情のハンドルを手放しやすいのかを知ることが、ご機嫌力の第一歩になります。

よくある質問(FAQ)

Q. ご機嫌力とは何ですか?

自分の機嫌を自分で保つ力のことです。

起きた事実をそのまま受け取り、余計な意味づけで自分を不機嫌にしないことが核心です。

Q. イライラしやすい時はどうすればよいですか?

人は過去・未来・他人のことで腹が立ちやすいものです。

合言葉「今ここ自分」で意識を現在の自分に戻し、相手を責める前に自分に矢印を向けることが出発点です。

Q. ご機嫌力と人間力はどう関係しますか?

内閣府の定義する人間力の3要素のひとつが自己制御的要素です。

感情を自分で整えるご機嫌力はその実践形であり、経営者の人間力の土台になります。

まとめ

不機嫌の原因は、出来事ではなく意味づけ。

感情のハンドルを相手に渡さず、「今ここ自分」で現在に戻る。

シンプルですが、日々決断を重ねる経営者にとって、これほど実用的な人間力の磨き方はなかなかありません。

あなたは今日、誰かに感情のハンドルを渡していませんでしたか。

まず自分の現在地を知りたい方は、無料の人間力診断(全8問)から始めてみてください。

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